建築は、その土地の気候、風土が生み出す風習や文化、伝統といったものから多くは成立します。建築は単体としてつくり上げることができても、置かれている環境と相互に影響しあうもので、それはつまり建物の耐久性、快適性、美観性を大きく左右することを意味します。場所の特性をしっかりと読み込み、その要素を建築に落とし込む。そうして建物を環境に最適化させることで、永く愛される建築が生まれるのだと思います。また、伝統美に倣った無理のないモデュールや繊細なディテールは、建物の美しさや居心地のよい空間を自然と生み出すものとなるでしょう。

一級建築士